シリコンウェーハ

シリコンウェーハ出荷は半導体市場に連動して2018年から2019年にかけて低下した。しかし、メモリの在庫調整が終わり、5G向け製品が動きだしたことから2019年第4四半期を底を打ち上昇に向かっている。コロナ禍、米中の貿易紛争などの不確実要因はあるものの、2020年第2四半期には2018年のピークに近い水準にまで回復している。

1.シリコンウェーハ市場、2020年に成長加速

SEMIが発表しているシリコンウェーハ出荷(面積)は、半導体需要の拡大に対応するため2017年には前年比11.9%増の118億1,000万ft²に拡大した。2018年も引き続き拡大、125億4,100万ft²となった。しかし、同年後半からメモリの在庫調整、スマートフォン伸び悩みなどにより半導体需要が低下を開始した。2019年に入ると、シリコンウェーハ出荷も低下が進み、2020年第1四半期まで低下が続いた(図1)。前四半期比でも2018年第4四半期から2019年第1四半期まで低下が続いた。これにより2019年の半導体出荷量は前年比6.9%減の116億7,700万米ドルに減少した。
 しかし、半導体市況は2019年後半から回復、DRAM、NAND型フラッシュメモリといったメモリの在庫調整が進んだことにくわえて、5G対応製品の需要が拡大している。シリコンウェーハ出荷も、2020年第2四半期には前期比7.9%増、前年同期比5.7%増となった。コロナ禍に対応して、半導体メーカがシリコンウェーハ在庫を積み増していたことも2020年前半の需要増に影響した。
 2020年第3四半期には、前期比では0.5%減と成長ペースが鈍化しているものの、 前年同期比は6.9%増と、安定した動きを見せている。

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