NAND型フラッシュメモリ、ファンドリが牽引 2020年10-12月期半導体企業売上高

 半導体、製造装置ともに、一部の企業をのぞいて前年を上回る好調を維持、多くの企業で10%以上の成長を記録している。前年度比で二桁減となっている企業は、半導体企業で1社(ソニー)、半導体製造装置企業で1社(ASM International:ASMI)に止まっており、前年度実績を割り込んでいる企業でも、低下の幅は低い水準に抑えられている。このように業界全体としては、堅調に推移しているといえるだろう。
 米国半導体工業会(SIA)の発表する2020年12月(3ヵ月移動平均:第4四半期平均)は392億6,000万米ドルで、前年同月比8.3%増となった。2020年1月~12月の売上高合計は4,390億米ドルで、前年度から6.5%増となった。MOS Logicの売上高は前年比10.3%増の1,175億米ドル。MOSメモリは同10.2%増の1,173億米ドル。メモリ中のNAND型フラッシュメモリ売上高は同23.1%増の495億米ドルとなった。MPUなどを含むMOSマイクロの売上高は同4.8%増の696億米ドルとなった。
 製造装置は、北米半導体製造装置企業の2020年12月売上高(同)は26億8,080万米ドルで、前年同月比7.6%増、前四半期比では2.3%増となっている。2021年1月売上高(同)は前年同月比29.9%増に回復しており好調を維持しているとみられる。2020年通期の売上高は前年比22.6%増の297億8,270万米ドルとなった。
 日本製半導体製造装置の同月売上高(同)は1,774億2,400万円で、前年同月比0.3%減、前月比0.3%減で横這いを維持している。1月から12月までの合計額は前年比10.4%増の2兆2,438億7,500万円となった。
 SEMIでは2020年の世界の半導体製造装置市場(見込み)を前年度比16%増の689億米ドルとしている。

1. 好調なメモリ企業

 大手半導体企業の同期売上高を表1にまとめている。
1)メモリ企業
 キオクシア、SK-Hynixというメモリメーカが前年比で大きな成長を遂げている。キオクシアでは前年度同期比は13%増となったが、前期比では13%減となった。前期比減は、中国の華為技術(Huawei)を巡る規制強化で同社向け出荷が止まったほか、販売価格の低下などが営業した。前四半期比ともに大きな成長を記録した。

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