中国市場が牽引する2024年の半導体製造装置市場。下半期もこの勢いが続くのか?

掲載日 2024/10/02

2024年の半導体市場は、2023年に引き続き、付加価値の高いAI(人工知能)半導体需要が牽引している。受託製造最大手の台湾TSMCは2024年7、8月の売上高は単月売上高で過去1,2位を占めている。DRAM、NANDフラッシュメモリは2023年の売上は低迷したものの、AI投資が回復の起爆剤となる形で、2024年の売上はDRAMが前年比72.1%、NANDフラッシュメモリが前年比70.7%増と予測している。

半導体市場の勢いは半導体製造装置市場にも伝播している。SEMI は2024年7月に2024年央の半導体製造装置の市場を公表した。2024年1〜8月の半導体製造装置販売額は700億4,600万ドルとなり、前年比2.9%増となった。2023年はDRAM・NANDフラッシュが在庫調整によって販売額が減少した一方で、中国の設備投資が加速していることから、2023年の製造装置市場は大きく落ち込まず、2024年の同市場は小幅な上昇になったと見られる。

昨年以上に設備投資金額を増加させている中国

 地域別同市場を見ると、日本が前年同期(1~8月期)比0.9%増の44億6,100万ドル、北米が同24.2%減の63億7,400万ドル、韓国が同13.3%減の119億3,600万ドル、台湾が同44.6%減の90億3,400万ドル、欧州が同16.7%減の37億7,600万ドル、中国が同62.7%増の322億400万ドル、その他が7.5%増の25億6,000万ドルとなり、韓国や台湾といった大きな市場が減速する中、中国市場が半導体製造装置市場を支えていることが見てわかる。なお、中国市場は全体の約46%を占める。


表1 前工程大手製造装置メーカの中国向け売上高の四半期別比較

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