世界の半導体製造装置・試験/検査装置市場、2027年に約25兆円に拡大

停滞する半導体製造装置・試験/検査装置市場

 半導体市況の停滞に対応するため、大手半導体メーカでは2022年後半から設備投資の見直しを初め、2023年からは本格的に抑制を行っている。装置メーカに対する納入延期の要請も行われている。装置装置向けの発注も2022年第4四半期以降急速に低下している。2022年1Q段階では、多くの製造装置メーカが2022年後半には装置の受注にも改善してくると見ていたが、2023年第3四半期時点では2024年第1四半期後半以降という見方が主流となっている。
 2022年後半から受注は低下しているが、売上高の低下は緩やかなものとなっている。2021年以降、部品調達の遅れもあり装置の製造、出荷が遅れたことから受注残が積み上がった。2023年前半には受注残処理が売上高につながったため、売上としては堅調に推移した企業も多かった。また、パワー半導体需要は依然として強く、設備投資も拡大が続いている。
 さらに、半導体産業強化を進める中国においては積極的な投資が進められている。最先端分野の生産工場こそ米国主導の輸出規制により計画の変更を余儀なくされたものの、先端分野からパワー半導体向けまで積極的な投資が続けられており装置需要も安定している。
 大手半導体メーカによるメモリ、ファンドリ、最先端ロジック向けの装置需要は悪化したものの、先述のようにパワー半導体向け、中国市場向けが堅調に推移、受注残処理などがすすんだことから市場の落ち込みは抑制されているものと見込まれる。

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