静電チャック:設備増強が加速

1.静電チャックの市場動向

 静電チャックは、半導体製造用のチャンバ内でウェーハをステージに固定させるためのツールである。真空環境下では真空チャックは使用できない。またウェーハからのチップ収量やプロセス品質の点を考えると、クランプによる保持も避けたい。このため、静電チャックが半導体製造装置分野で広く使用されるようになっている。
 静電チャックは半導体製造装置に組み込まれており、2019年後半からの製造装置市場の回復に伴い、市場を回復させている。エッチング装置、成膜装置で採用されているマルチチャンバ構造では、 製造装置1台あたりの複数の静電チャックが搭載されるため、 静電チャック市場の拡大ペースは装置市場の金額、台数共に上回っている。
 静電チャックの世界市場規模は2019年には前年比26.5%減の265億円に低下したが、2020年には同40.0%増の371億円に拡大した。2021年は前年比28.4%増の477億円にまで拡大すると予想している。
 需要増加に対応するため、生産能力の強化も進められている。参入各社の多くが2018年以降設備増強を進めており、2020年以降増強分の生産能力が立ち上がっており、売上に貢献している。

GNC推定

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