パッケージサイズの大型化により注目されるガラス基板の応用

掲載日 2024/08/28

 近年、Heterogeneous Integrationの進展にともない、パッケージサイズ大型化と先進的なパッケージ構造に対する要求が高まっている。特に生成AIが普及する中で、AIアクセラレーター用半導体デバイスに対する高集積化が要求されている。しかし高集積化はチップ内部の微細化、3次元化だけに頼る事が出来ないため、多数の演算コアチップ、メモリーチップが搭載できるようにパッケージ基板サイズは大型の一途をたどっている。(図1 参照)


図1. パッケージサイズのトレンド

出典: GNC セミナー 「サプライチェーンから見たガラス基板の展望」 2024.7 亀和田 忠司氏(AZ Supply chain solutions) の図を基に作成

パッケージ基板の大型化に伴う、最大の課題はチップのシリコンと基板の熱膨張係数のミスマッチである。表1に示す通り、シリコンの熱膨張係数約3~4ppm/℃に対しガラスは3~9 ppm/℃であり、熱膨張係数のミスマッチから来る反り等の問題を解決するだけでなく機械的材料特性及びガラスの持つ電気的特性が優れている。


表1. ガラス材と他の半導体デバイスの主要材料との特性比較
出展: Glass packaging for Emerging Applications in Advanced Communications and AI, Madhavan Swaminathan, The Pennsylvania State University, ICEP2024 の表を基に作成

この様に数多くの長所を持つガラスを半導体パッケージング材料として使用する研究は、ジョージア工科大学等、世界の産学において地道に行われて来ており、将来の高周波デバイスには、このガラスの特性を十二分に生かしたガラスコアのパッケージ基板が登場する事が予想されている。(図2 参照)

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