リソグラフィ

掲載日 2021/02/10

1.EUVシステムはASMLが独占

 リソグラフィシステム市場は2018、2019年と成長を続け、2020年も10%以上の成長を遂げたものと見込まれる。2019年以降のリソグラフィ・システム市場を牽引しているのがEUVを光源とするシステム(EUVシステム)である。7nmプロセスから量産応用がはじめられ、5nmプロセスでは最初から全面的な導入が見込まれている。
 EUVシステムはオランダASML Holding社の独占となっている。同社のEUV売上台数は2018年が18台、2019年には26台、2020年には31台に拡大。2018年、2019年は台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)社向けが大きな比率を占めていたが、2019年後半からは韓国Samusung Electronics社向けも拡大している。
 2020年には量産向け主力装置である「TWINSCAN NXE:3400B」の 「TWINSCAN NXE:3400C」 へのアップグレードを行い、2021年後半には現在開発中の「TWINSCAN NXE:3600D」の出荷開始を予定している。「TWINSCAN NXE:3600D」は従来機比で18%の生産性向上、30mJ/cm2で160枚(300mmウェハ)/時のスループット、1.1nmの重ね合わせ精度などを実現しており、製品価格が200億円を上回るとも見られている。
 しかし、TSMC、Samsungが必要とする台数を考えると、年間35台としても需要にはおよばない。同社では生産能力拡大に力を入れており、設備投資額も2017年の3億5,800万ユーロから2018年に前年比70%増の6億1,000万ユーロに、2019年には同45%増の8億8,500万ユーロ、2020年には10億100万ユーロにまで拡大している。キャパシティを拡大するとともに、生産効率を向上させ、旺盛な需要に対応できる体制の整える。

 

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