ASEの拡大進む、中国企業も堅調:OSAT企業の20-21年動向

1.OSAT企業売上高:2021年も14%増を予想

 IDMやファブレス、ファンドリ企業からの委託を受けて、組立、テストといった後工程事業を行うOSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)企業の世界上位20社の売上高合計推移を見ると、半導体市場や後工程市場が縮小した2019年度においても、前年度比1.9%増とわずかではあるが成長している。2020年度も後工程市場を大きく上回るとみられ、同16.2%増の359億400万米ドルにまで拡大しているものと見込まれる。パッケージ事業とテスト事業では、テスト事業の成長率がパッケージ事業を上回っている。
 OSAT企業のうち、2020年に10億米ドル以上の売上高を残しているのは6社。このうち、台湾企業が2社、中国企業が3社、米国企業が1社となった。また、前年比で10%以上の成長となったのは8社。うち台湾企業が5社、中国、米国および日本の企業が1社ずつとなった。
 トップ企業であるASE Technology Holdings社(以下ASE)の2020年売上高は前年比20.9%増の161億8,200万米ドルで、20社合計売上高の45%を占めている。IDMを含む後工程市場に対しても11%となっている。20年度の売上高のうち、パッケージ売上高は同15.2%増の74億1,800万米ドルとなった。2019年度にFOWLPが70%近くに成長するなど、先端パッケージ事業が業績を牽引している。2020年度も先端パッケージが好調で、FlipChip(FC)、Bumping、WLP、SiPといった製品の売上高比率が37%に達している。テスト事業の売上高は同28.8%増の71億6,000万米ドルに拡大した。2021年にも同21%の売り上げ増を見込んでいる。

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