フォトレジスト

掲載日 2020/12/24

1.フォトレジストの市場動向
フォトレジスト市場は半導体生産量、ウェーハ処理量に連動して推移している。さらにプロセスの微細化、リソグラフィ工程のプロセス数の増加が、拡大を後押ししている。7nm以降の最先端プロセスではEUVリソグラフィシステムの導入が進んでおり、対応レジストの需要が立ち上がっている。10nmプロセスレべルではEUVシステムが開発途上であったことから、ArF液浸露光にダブルパターンニング(DP)、クアドルプ・パターンニング(QP)などのマルチパターンニングなどを組み合わせて対応しており、マルチパターングに対応したフォトレジスト需要が拡大している。
 フォトレジスト市場は、半導体市場が停滞した2019年には前年比微増(1%)増の1,580億円となった。DRAM、NAND型フラッシュメモリなどのメモリ分野向けは前年割れとなったが、ファンドリ向けの需要が堅調で、低下の幅を抑制した。また、最先端プロセスでのリソグラフィ工程の増加によりレジストの需要も増加、低下を抑えることにつながってるいる。2020年には1,721億円にまで拡大する見通しである。
 対応光源別では液浸を含むArF向けが最も大きく約45%、KrFが約25%と見込まれる。EUV向けレジストは2020年、7nmプロセス向けから需要が本格化している。

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