ポストセールスビジネス:2024年市場は4兆8,000億円に拡大

1.拡大するポストセールス需要

 半導体市場は2020年に大きく成長、半導体の設備投資も拡大した。それに伴い装置需要も成長している。SEMIでは2020年の世界半導体製造装置市場を前年比19%増の712億米ドルと発表している。
 ラインの状況をみると、最先端の300mm ウェーハラインだけでなく、マイコン、ロジック、アナログなどの成熟製品の製造を行っている200mm ウェーハライン、パワーデバイス、オプトデバイスなどの150mm 以下の小口径ラインへの半導体製造装置の需要が拡大している。
 200mm ラインや小口径ラインでは、OEM 装置メーカからの対応装置の供給が終わっているものも多い。また、これらのラインに対する投資額が抑えられており、短納期での装置導入が求められていることから中古装置に対する需要が拡大している。また、古い300mmラインの増強や、整備のために低価格かつ短納期の300mm 中古装置の需要が増加している。
 一方、装置の納入台数が増加することに伴って、導入された装置(一部の部品)に対する保守メンテナンス、トラブルシューティング、パーツ供給などのフィールドサービスへの需要は拡大している。さらに装置の長寿命化、高性能化に対応するため、装置に対する改造、改良、アップグレードといったエンジニアリングサービスに対する要求も強まっている。
 グローバルネット(GNC)では、中古装置、アフターサービス(パーツを含む)という販売後の既存の製造装置を対象とする事業を「ポストセールスビジネス」という名称でまとめ、その市場動向をまとめた「半導体製造装置・ポストセールス市場年鑑2021」を発行した(2021年6月)。本稿では、同書を基にポストセールスビジネスの概況をまとめていく。

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