SEMICON Japan 2024 各社出展情報

掲載日 2024/12/10

半導体産業における製造技術、装置、材料をはじめ、車やIoT機器などのSMARTアプリケーションまでをカバーする、エレクトロニクス製造の国際展示会、SEMICON Japanが12月11日(水)から12月13日(金)まで東京ビッグサイトにて開催される。

今回の特集では、各社が発表している新製品や出展情報を前工程と後工程ごとにまとめている。

◾️前工程

キヤノン(小間番号6146,7920)

キヤノンは2008年以来16年ぶりの出展となり、前工程向けとしてはナノインプリント半導体製造装置「FPA-1200NZ2C」(2023年10月発売)(図1)や、新開発の投影レンズを搭載した小型基板向けi線半導体露光装置の新製品「FPA-3030i6」(2024年9月発売)などを紹介する。また、開発中のArFドライ半導体露光装置「FPA-6300AS6」の参考展示も実施する。 


図1 ナノインプリント半導体製造装置「FPA-1200NZ2C」

また、半導体・電子部品製造装置の新シリーズ「Adastra(アダストラ)」(2024年10月発売)や、ウェーハを接合する原子拡散接合装置「BC7300」(2023年6月発売、ともにキヤノンアネルバ製)など、幅広い製品ラインアップを紹介する。

アルバック(小間番号4420,7920)  

アルバックは半導体向けマルチチャンバ型成膜装置の新モデル「ENTRON-EXX」(図2)の受注受付を開始した。ENTRON-EXXは顧客の工場スペースに合わせて装置を効率的にレイアウトし、スペースあたりの生産性を最大化することが可能であり、従来モデルと比べてデータ収集・解析能力を向上させ、迅速なモジュール追加や置換が可能な拡張性の高い設計を採用した。


図2 アルバック成膜装置ENTRON-EXX

日立ハイテク(小間番号4946,7920)

日立ハイテクはコンダクターエッチング装置9000Series / 9060Seriesと高加速CD-SEM装置CV7300、高分解能FEB測長装置G&C (CS,CT,DI)等を出展する。 2024年11月27日に発表したDCRエッチング装置「9060シリーズ」(図3)はウェーハ冷却機構と赤外線ランプを活用した加熱冷却による等方性加工に加えて、プラズマエッチング技術を活用することで、表面反応を高速かつ高精度に制御した等方性加工を実現。これにより、微細な3次元構造加工で要求されるパターン開口部やパターン底部の形状制御を原子レベルで行う技術の提供が可能となった。


図3 DCRエッチング装置「9060シリーズ」

荏原製作所(小間番号5347,7920)

荏原製作所はCMP装置や、ドライ真空ポンプなどのコンポーネント製品をはじめ、新製品の先端パッケージアプリケーション対応電解めっき装置やコンパクトな燃焼式排ガス処理装置を展示するほか、カーボンニュートラルに向けた活動に関するパネル展示などを行う。

SCREENセミコンダクタソリューションズ(小間番号5746,7920)

SCREENはウェーハ洗浄装置をはじめ、コータ・デベロッパ、熱処理装置、検査・計測装置などを展示する。

新製品としてはスクラバ方式の枚葉式ウェーハ洗浄装置(スピンスクラバ)の新たなラインアップとして、200mmウェーハ対応モデル「SS-3200 for 200mm」(図4)を開発し、2024年12月に販売を開始した。


図4 SCREEN SS-3200 for 200mm  

同装置は、スピンスクラバのデファクトスタンダード「SS-3200」で評価の高いウェーハ洗浄技術、チャンバ設計、搬送システム、プラットフォームなどを、200mm対応装置として継承し、最適化した。同社従来モデル比で3倍を超える最大毎時500枚のハイスループットを実現している。

大日本印刷(小間番号1942,7920)

大日本印刷は同社独自のコアテクノロジーである微細加工技術や精密塗工技術などを活用し、フォトマスクや次世代半導体パッケージ用部材などを展開している。  前工程関連としては、EUVリソグラフィに対応するペリクル付きフォトマスクの実物を展示。また、ナノインプリントリソグラフィ用のマスターテンプレートやレプリカテンプレートの実物も展示する。この他、DNPエル・エス・アイ・デザインが提供する、LSIの設計/試作/量産受託サービスの紹介およびサンプルチップの展示も行う。

◾️後工程

ディスコ(小間番号1042,7920)  

ディスコは新製品である小チップ向けチップ分割装置「DDS2030」や330mm角までのパッケージ切断向けダイシングソー「DFD6370」(図5)、SiC向けダイシングブレード「ZHSC25」、電子部品向けダイシングブレード「Z25」を出展する。


図5 ディスコ 330mm角対応第シングソーDFD6370  

同社のDFD6370は330mm角までのパッケージ切断に対応しており、1枚のフレームにストリップ基板(300×100mmなど)を複数枚貼りつけての切断が可能である。
同社では2016年に大判ダイシングソー(DFD6310 720×610mmまでのサイズに対応)をリリースしていたが、このサイズから個片化を行うとダイシングソーが長時間占有されるため生産性に課題があった。DFD6370を、パネルサイズからDFD6310等で4分割や6分割をした後の個片化に用いることで、生産性向上が期待できる。 さらに2019年、SEMIにより600mm角が標準化されたことをきっかけに、4分割後の300mm角からの個片化需要が高まったことも、DFD6370の開発理由にある。

キヤノン(小間番号6146,7920)  

キヤノンは後工程向けとして12インチウェーハ対応のダイボンダー新製品「BESTEM-D610」(2025年1月発売予定、キヤノンマシナリー製)(図6)を展示する。

図6 キヤノンマシナリー「BESTEM-D610」

汎用IC向けダイボンダーのD610は、ボンディング精度が従来機種の±25μに改善。1時間あたりのボンディング回数(UPH)は10%向上した。対象チップサイズは、従来機種の8mm角から最大15mm角まで拡大。チップは厚み50μmまでピックアップできる。

オムロン(小間番号1318,8516)  

オムロンはCT型X線自動検査装置「VT-Xシリーズ」を紹介する。VT-Xシリーズは、同社のカメラやコントローラー、サーボモーターなどの製品を組み合わせることで、高速・高精度なX線検査技術を確立し、インラインでの高速検査を実現。さらに、独自AI技術を活用することで、検査の撮影条件設定を自動的に最適化し、従来は熟練技術者でなければ困難であった、検査プログラム作成の自動化を可能とする。

大日本印刷(小間番号1942,7920)

後工程関連では、従来の樹脂基板から置き換え可能な、高効率・大面積化に対応する「TGV(ガラス貫通電極)ガラスコア基板」や高速情報処理と省エネの両立が可能な光導波路付き「光電コパッケージ基板」および、高機能フィルム、熱伝導率が高いベイパーチャンバなどを紹介する予定だ。

東レ(小間番号1642,5507,6849,7920)  

東レはグループ会社と共同出展となり、PFASフリーのモールド離型フィルム、ダイシングテープ、ポリイミドコーティング剤などを展示する。また、マイクロファイバーワイピングクロスや高性能水処理膜を展示する。  その他、3Dプリンタ用PPS樹脂や、東レコーテックスのウェーハ研磨布、東レ・プレシジョンの電子顕微鏡用部品や搬送治具、東レエンジニアリングのウェーハ検査装置、東レリサーチセンターの分析技術などを紹介する。 また、10月23日に発表した化合物半導体高速実装技術、11月14日に発表した逆浸透(RO)膜についてもパネル展示する。
新製品としてはパネルレベルパッケージ(PLP)用の高精度塗布装置「TRENG-PLPコーター」(図7)を2024年12月から販売開始した。


図7 東レTRENG-PLPコーター

日本電気硝子(小間番号1942,7920)

日本電気硝子は低膨張から高膨張までの各種基板ガラスや、絶縁や被覆、結合、気密封止などの目的で多様なデバイスに使われている粉末ガラス、光通信や医療、センシングなど、様々な特徴を持ったガラスを展示する。  同社は汎用性が高いCO₂レーザーで穴あけ加工が可能な新型ガラスコア基板の開発に着手している。

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