2023年1〜3月期 ロジック/メモリ企業の事業動向

今回は、先週に引き続き半導体メーカーの決算について報告する。

特に主力市場であるメモリとロジックに焦点を当てた。既にメモリ/ロジック分野では、各メーカーの苦境が伝えられているが、1〜3月期の決算発表から、現在の低迷はいつまで続いていくのか、また、企業別の違いにフォーカスする。

1.ロジック半導体企業の2023年1~3月期事業動向

IDM/ファウンドリ

台TSMC社

TSMCの1〜3月期の売上高は5,086億3,000万台湾ドル(NTドル)で、前四半期比では16.1%減となったものの、前年度同期比では3.6%増と辛うじてプラスとなっている。アプリケーション別の売上比率では、高性能コンピューティングが前期比14%減、スマートフォンが同27%減、IoTが同19%減と、需要の落ち込みや投資の減速を背景に大きく減少した。一方で、車載向けでは5%増と、需要が底になっても売上は増加しており、今後も成長が期待できる。 しかしながら、2023年4〜6月期の売上高は、前期比6.7%減となる4,742億台湾ドルと予測しており、TSMCでは更なる売上の低下を見通している。 2023年2月には、TSMCの最大の顧客であるAppleが発注ウエハを最大で12万枚減少させたとのニュースがあり、TSMCの先端プロセスノード品の多くを占める米Apple社の低迷が要因との可能性がある。また、この後に紹介するQualcommも更なる売上低下を予測している。今後はデータセンター向けの3nm、5nmラインは6月ぐらいから稼働率が向上すると予想される。

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