SiC、GaN:デバイスとウェーハの動向(2022年1月28日)

1.SiCは自動車向け、GaNはスマートフォンが需要を牽引

 化合物半導体で注目されているのはSiC、GaNで、パワーデバイスへの応用が期待などを利用したパワーデバイスである。SiC、GaNの動向をまとめていく。
 SiCデバイスとしてはハイブリッド(HV)、電気自動車(EV)など自動車向けを中心に普及がはじまっている。SiCを利用したパワーデバイスは、従来のSiデバイスに比べて損失が小さく、耐圧600~6.5kVといった中耐圧から高耐圧での利用に向いている。このため耐圧範囲が求められる電動車両の駆動用モーターを制御するインバータや車載充電器などで今後も普及が進んでいくことが予想される。
 製造面では、ウェーハの生産能力は急速に拡大が進められており、さらにウェーハの安定供給のため、2020年以降、デバイスメーカによるSiCウェーハメーカの買収が進んでいる。
 SiCデバイス市場は2021年には6億6,000万米ドルに達したものと推定される。2022年以降もHV、EVの普及に伴い順調に拡大、2025年には26億米ドルに達するものと予想される。
 シリコンウェーハメーカでは、韓国SK Siltron社がSiCウェーハに向けて積極的な投資を行っている。同社は2020年に米Dupont社のSiCウェーハ部門を4億5000万米ドルで買収した。さらに2021年には米ミシガン州に3億米ドルをかけてSiCウェーハの新工場を建設する。
 生産能力増強を背景に、独Infineon Technology社、スイスSTMicroelectronics社との長期供給契約についての交渉を進めている。

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