国産化に向けて飛躍する中国半導体製造装置市場の動向② 後工程編

掲載日 2024/06/17

前回の特集では中国の前工程製造装置にフォーカスしたが、続編となる今回は後工程に用いられる装置にフォーカスした。

世界の先端半導体製造企業は、コストダウンと性能向上を両立させるため、チップレットをはじめとして後工程でのチップ集積化へ積極的に取り組んでいる。中国の半導体企業は、EUV露光装置をはじめとした先端プロセス製造装置、NVIDIAなどの米国産高性能AIチップの輸入規制により、国内におけるパッケージング技術開発に力を入れている。




図1中国の後工程製造装置市場

現在上場している中国の後工程向け製造装置メーカの年別半導体製造装置売上推移を図1に示す。2019年の売上金額は163億1,800万円であったが、2023年には657億6,200万円と、5年で4倍に拡大している。特にテスタとその周辺装置を販売しているCC Tech(長川科技)の占める割合が高く、テスタ企業3社で全体の93%を占有している。

中国の後工程製造装置種類別企業動向

中国のダイシングソー/バックグラインダ装置の動向


表1.中国のダイシングソー/バックグラインダ装置企業と売上
GNC推定

BJ CORE(博捷芯)が中国において同装置を生産している。6インチウエーハから300mmウエーハの各サイズに対応した同装置を上市し、中国半導体メーカによる検証に合格した。また同社は、2009年の第11次5ヵ年計画の中の「ハイエンド封止装置及び材料応用工程」を担当し、独自のイノベーションによって8インチ全自動バックグラインディング装置を開発した。同社の最新装置「LX-1321」シリーズはTTVを0.8μm以下に制御可能である。また、CMP装置メーカのHwatising(華海清科)は、CMPにより得られた知見をバックグラインドにも応用し、市場参入している。2023年5月には300mm対応の超精密研削・研磨・洗浄ユニットを一体化した超精密バックグラインド装置「Versafile-GP300」が半導体メーカの検証に合格し、中国内の大手半導体メーカに出荷された。また、300mmウエーハ用にウエーハの薄化と貼り合わせを1台で行う装置も開発しており、現在大手OSATメーカからデモの注文を受けている。

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