海外半導体製造装置企業の2023年第1四半期業績
掲載日 2023/06/02
1.明暗が別れた2023年第1四半期業績
本特集では、海外の主要半導体製造装置企業の2023年第1四半期(2023年1月~3月)の業績動向をまとめた。同期業績は企業によってはっきりと明暗が現れた。
EUVリソグラフィ装置を独占している蘭ASM Holdings社は受注に対して供給能力が追いつかない状況であるため、同期は受注が低下しているものの、売上高は前年同期比90%増を上回る高成長を記録している。2023年通期売上高も前年比25%増という大幅増を計画している。
ASM International(ASMI)は2022年第4四半期に買収した企業が売上に加わったこともあり、前年比増となった。米Axcelis Technology社はマイコン、アナログ、パワーデバイスなど成熟製品向け装置が中心であるため、今回の半導体市況悪化の影響をあまり受けることがなかった。
一方、米Lam Research社は半導体市況の影響を受けて、メモリ向けが大幅に低下、米国の中国向け輸出規制も影響して前年割れとなった。シンガポールASMPT社、米Kulicke&soffa社などの後工程メーカも前年割れとなった。
米Applied Materials(AMAT)社、米KLA社も同四半期は前年度比6%台と堅調に推移したが、前四半期は低下しており、第2四半期もダウンが続くという厳しい見方となっている。韓国の装置メーカもSEMES以外は2023年第1四半期は前年比マイナスとなった。
表1 海外主要半導製造装置企業の2023年第1四半期(2023年1月~3月)売上高
2.主要企業の動向
1)蘭ASML
表2 ASMLの2023年12月期第1四半期業績(100万ユーロ)
2)米AMAT
表3 AMATの2023年10月期第2四半期業績(100万米ドル)3)米Lam Research
表4 Lam Researchの2023年6月期第3四半期業績(100万米ドル)