SEMICON Japan 2020 Virtual-3

1.注目の新製品

今回は、注目の新製品、アプリケーション、プロセスについて出展状況をまとめていく。

1)洗浄装置

 今回のセミコンで紹介される新製品では、東京エレクトロン、SCREENセミコンダクターソリューションズから出展されている新型枚葉式洗浄装置が注目される。
 東京エレクトロンは「CELLESTA SCD」は、パターン倒壊を起こさない超臨界乾燥専用チャンバを搭載している。
 SCREENセミコンダクターソリューションズからは枚葉式洗浄装置「SS-3300S」、裏面洗浄装置「SB-3300」が紹介されている。「SS-3300S」は、スクラバー方式で、最大16チャンバーの搭載を可能にする新プラットフォームを採用。高い生産性が注目されている。「SB-3300」は薬液によるエッチング/洗浄機能とブラシを使用した物理洗浄機能を併せ持つ、枚葉式ウェーハ裏面洗浄装置。同社では、2020年6月発売ではあるが、化合物半導体ウェーハに対応したスピンプロセサ「SP-2100」の紹介も行っている。

2)組立装置

 組立装置分野では、ディスコが全自動グラインダで2機種の新製品 「DFG8020」 、 「DFG8030」を展示している。「DFG8020」 は最大390×390 mmサイズのパネルレベルパッケージに対応、「DFG8030」 ストリップ(短冊形基板)に対応している。

3)検査・試験装置

 アドバンテストは2020年12月発表のSoCテスト・システムT2000の3つの新モジュールの「4.8GICAPモジュール」、「500MDMデジタル・モジュール」、「DPS32A電源モジュール」に加えて、9月発表のSoCテスト・システム「V93000 EXA Scale」、3月発表のメモリ・テスト・システム「H5620」を紹介している。
 テスタではシバソクも、全く新しいアーキテクチャを採用したアナログ・Mixed&パワー系次世代テストシステム「WL-Exceed」は次世代を見据えた革新的なテスタを紹介している。
 日立ハイテクは、新型走査型電子顕微鏡(SEM)の新製品として、半導体製造向け欠陥形状評価SEM「CT1000」、高速レビューSEM「CR7300」を発表している。そのほかの新製品として分析用イオンミリング装置「ArBlade5000 IAS」を発表している。

2.新材料対応装置

 パワーデバイス、自動車向けに需要が拡大しているSiCやGaNといった新材料の加工をターゲットとしている装置、またパッケージやMEMSといった新しい分野の加工に向けた装置材料の紹介が目立っている。
 アルバックはSiCやGaNなどの新素材向けエッチング装置、成膜装置(CVD、スパッタ)に力を入れている。GaNでは対応ALD装置「AtomFab」(Oxford Instruments社製品)も重要装置として展示している。
 SiC関連では、昭和電工がSiCエピウェーハを展示している。

3.新アプリケーション

 サムコは化合物半導体加工用として実績豊富な小径ウェーハ専用の生産用ICPエッチング装置「RIE-400iPC」や、金属や誘電体などの難エッチング材料加工が可能な「RIE-800iPC」に加えて、GaNやSiCパワーデバイス向けの絶縁膜形成用ALD装置を紹介している。
 3DNANDOやTSV、パワーデバイスなどの分野で重要度が増しているSi深堀装置ではSPPテクノロジーズの装置が注目された。
 日立ハイテクではパワー半導体向けにドライエッチング装置「M-600/6000シリーズ」を紹介している。
 ニコンは小径ウェーハを対象としたMEMS STEPPERを紹介している。2~6インチ対応機種、6~8インチ対応機種をラインナップ。様々な基板形状に対応している。

4.注目プロセス

 最先端パッケージ、化合物半導体向けに重要度が増している常温接合装置では、キヤノンアネルバの原子拡散接合装置「BC7000」、三菱重工工作機械から「BOND Meister」が出展されている。なお、キヤノンアネルバの製品は提携している三菱UFJリースのブースに展示されている。

5.ビジネス動向

 東京エレクトロンアルバックKokusai Electricニコンなどの大手装置メーカは中古装置、アフターサービスのといったポストセールス事業の紹介に展示中のかなりの比率を振り分けており、この事業への注力を示している。
 中古装置関連では、三菱UFJリース、日立キャピタルが新しい試みを提示している。
 三菱UFJリースはキヤノンアネルバとの協力関係を基にエンジニアリングサポートの強化をアピールした。さらに、ウェーハ受託加工/LSI受託加工、電子機器などのEMS受託サービスの提供を検討していることを明らかにしている。
 日立ハイテクは、日立キャピタルと共同で新品の単年度リースという新しいスキームを提案している。これは残価負担なく、後継機種へのリプレース可能という特徴を持つ。この手法をとることで利用者の研究開発負担の低減を実現できるという。
 ドイツの半導体メーカーInfineon Technlogies社から2000年にスピンアウトした高精度高密度実装受託設計製造メーカーであるAEMtec GmbHの出展が注目される。同社は2020年に日本におけるビジネスを開発するため日本事務所を開設しており、SEMICON Japan Virtualを重要なアピールの場と捉えて出展した。 今回は顧客仕様に基づき超小型または超高密度の基板、ユニットを提案している。

 

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