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半導体用語集

ファブリ・ペロー共振器

英語表記：Fabry-Perot resonator

　2枚の平面反射鏡を対向させて配置した共振器をファブリ・ペロー (Fabry-Perot)共振器という。半導体関連では、主に半導体レーザにおいて半導体結晶の劈開面を反射鏡として、光を閉じ込め誘導放出を起こしやすくするための共振器として用いられる。ファプリ・ペロー共振器の外側から光周波数νで単位強度の光を反射鏡に対し垂直に入射させた場合、入射光は二つの鏡の間で反射を繰り返し多重干渉が起こる。反射鏡の強度反射率をR、共振器長をLとすると、共振器を透過した光の強度Pは次式で表わされる。
　　　　　(l-R)2
　 P=―――――――――――
　　　(l-R)2＋4Rsin2(2πLν/c）
ここで、Cは真空中の光速である。透過光強度は光周波数に対し周期的に変動し特定の光周波数（共振光周波数）において大きさ1のピークを持つ。共振光周波数間隔をFSR(Free Spectral Range)といい次式で定義される。
　　　　 　C
　　FSR= ――――
　　　　　2L
反射率が大きいほどこのピークは鋭くなり、反射率が1に近い場合の半値幅は次式で近似できる。
　　　　　 c(1-R）
　　⊿ν＝――――
　　　　　 2πL√R
FSRの半値幅に対する比は共振の強さを表わしフィネス(finesse)と呼ばれ、次式で表わされる。
　　 π√R
　 F＝――――
　　　　 l-R
フィネスは共振の強さを表わし、ファブリ・ペロー共振器の良し悪しの尺度としてよく用いられる。

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