半導体用語集
ヘリカル型エッチング装置
英語表記:herical type etching equipment
ヘリカル共鳴型エッチング装置は、ヘリコン波プラズマやECRのように静磁界を用いずに低圧力でも高密度プラズマが生成可能な装置で、電子に関連したモードの波動加熱を利用してプラズマを生成する。同一周波数で多種類のガスプラズマを生成することが可能で、高周波の3~30MHzの広い範囲での利用が可能である。ヘリカル共鳴器は、ら線状に巻いたアンテナ(ヘリカルアンテナ)を持ち、アンテナのパラメータは、ら線のピッチ角住、ら線1巻の長さl、ら線が巻かれる石英円管の周囲長C、ら線の総巻数nなどで決まり、軸方向の放射モードが決まる。高周波電界はプラズマ空間では時間、および空間で一様でないために波数k(=2π/λ)と角周波数ωが重要なパラメータとなり、外部電界の波数kはアンテナの間隔や長さで決めることができる。
実際のエッチング装置は円筒型石英真空チャンバの周囲に、ら線状に巻いたヘリカルアンテナを持ち、アンテナは自由空間での波長スのλ/4に共振し、ら線アンテナ上には進行波が乗り、広範囲にわたって定抵抗値を示す。アンテナの磁界分布の方位角は、m=1とm=-1モードで表わされ、プラズマ空間でヘリカル共鳴し放射される電波はz軸に沿う方向で伝播し、m=1では右回りでも電子加熱(加速)を行うことができる。プラズマの波動を利用しての励起は、高密度プラズマ空間にRF電界を作る必要であり,ジェネレータのインピーダスRs を波動の電磁界が効率よく励起できるアンテナで、プラズマを含む負荷とマッチングさせると、効率よく電子加速ができる(波動の減衰)。 波動の電界から電子へのエネルギー供給は、主に電子とイオンの衝突減衰 (低密度においては電子と中性原子との衝突)とラウダ減衰(電子温度を有限とし波動の位相速度と電子熱運動速度の相互作用が大きくなり、衝突過程を介さないで電子加速が起こること) で与えられる。衝突周波数は波動の位相速度と電子の熱運動速度が近い場合に最大となり、電子密度か低いとラウダ減衰、高いと電子突が支配的になり電子を加熱する。電子のエネルギーの吸収分布は方位角モードmに依存する。
ヘリカル共鳴型エッチング装置は、 実検では、0.067Paの低圧下でイオン密度1×1012/cmsのプラズマ密度がえられ、0.13 Pa~1.3Paの広い圧力範囲で高密度プラズマがえられている。
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