半導体用語集

ホットウォ―ル炉

英語表記:hot wall furnace

 気相成長法などで、炉の壁面が高温に保たれている場合に、成長炉をホットウォール炉という。反応ガスを原料側から成長基板上まで輸送する際、ガスの低温化により壁面への析出が問題になる場合や、不均等価反応を用いる成長のように反応ガスの温度変化が重要なパラメータとなっている場合、反応ガスを輸送する管の壁は、所定の温度(通常は高温度)に制御する必要がある。塩化物系GaAs成長(Ga/AsCl3/H2系)や塩化物系GaN成長 (Ga/NH3/HCl系)などが、ホットウォール炉を用いる有名な例である。真空蒸着法の一種で、蒸発原料と結晶基板をホットウォールで取り囲み、原料ガスを壁と熱平衡状態で基板上にエピタキシーさせるホットウォールエピタキシーは、蒸気圧の高い原料を用いるII-VI族結晶の成長に用いられる。  ホットウォール炉の構成例として、高純度石英反応管を多段の抵抗加熱炉で囲み、反応管内部に所望の温度分布を形成する。ホットウォール炉では、一般に急速な温度変化や大きく反応ガス組成変化を行うことができない。このため、ガス成長中や成長前後に急速に基板温度を変える場合には、基板自身の炉内部での位置を変える。また組成や不純物濃度の大きく異なる結晶成長を連続的に行う場合には、数種のホットウォール炉を用意しておき、基板を次々に炉間を移動させて成長を行う。


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