半導体用語集

カーオーディオ

英語表記:car audio systems

 車に搭載される音響システムの総称であり、チューナ、カセット、CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)、CD/MDチェンジャ、アンプおよびスピーカなどで構成されるシステムである。また、限られた空間での臨場感を高める目的で、イコライジング(音質制御)や音場コントロールといった機能も追加されている。
 最近では交通情報機器との一体化も進み、VICSやナビゲーション機能も内蔵するマルチシステムも各社から発売されている。将来的には車載の通信・情報端末へと進化すべくITSに関わるETC機能(高速道路などにおけるノンストップ自動料金収受システム)、衛星による音楽・映像配信サービス受信機能、インターネット機能などの取り込み、またクラリオン社が米国向けとして先行開発したWindows CE(Microsoft社の商品)搭載のAutoPCのようにさらなる複合システムヘの進化も予想される。
 一般的に車のコンソール部に装着される関係から、カーオーディオ機器はDIN(Deutsche Institute Normenausschuss)サイズと呼ばれる規格(縦:50mm×横:180mm)の大きさに統一化されている。縦が50mmの機器を1DINサイズ、この2倍である縦100mmをダブルDINサイズという。
 限られたサイズにチューナ、カセット、CDおよびアンプを一つの機器に内蔵し、かつ家庭用にくらべ温度、湿度、電源サージなどの環境が厳しいため、内部に使用する半導体は信頼性が高いものが要求される。たとえば、オーディオ用途の半導体は、一般的なパーソナルオーディオ用の動作保証温度である-30~+75℃に対して、-40~+85℃保証が必要である。また、スピーカがドアやリアボックスにマウントされるため、スピーカワイヤが車のボディとショート(すなわちスピーカラインが接地される)した場合や、バッテリラインからの電源サージによるIC破壊を防止する目的で、専用の保護回路を半導体に内蔵していることが一般のオーディオ機器向け半導体と異なる。
 カーオーディオには純正品と市販品の二通りの販売形態がある。純正品とは消費者が車を購入し納車する際に、すでに取りつけてあるカーオーディオ機器であり、工場ですでに標準装備されるライン純正品と、車メーカーが準備したカタログから、希望のカーステレオを消費者が注文して装着するオプション純正品の二つに大別される。これに対して、一般市場で消費者が購入し装着するカーステレオ機器を市販品と呼び純正品と区別している。


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