半導体用語集
スライドボート法
英語表記:sliding-boat method
ネルソン法やディッピング法といった液相エピタキシーは、比較的簡単で手軽であり、かつ高純度結晶がえられるといった特徴があるが、複雑な多層膜の成長には限界があった。GaAsなどの半導体成長に多く用いられている液相成長法は、冷却法の一種であるスライドボート法と呼ばれるものである。
GaAIAsエピタキシーの場合には、カーボンでできたブロックにAsを融かした、複数のGa/Al溶液溜めを設けておき、基板結晶をセットした下部のホルダをスライドさせて基板に次々と接触させ、ボートの温度を下げながら多層膜を成長していく。それぞれの溶液は、組成や不純物濃度が異なっており、種類の異なる薄膜が連続的にエピタキシャル成長する。Ga/Al溶液溜め溶液の飽和を完全にするために、本来エピタキシャル成長させる結晶基板を溶液と接触させる前に、ダミー GaAs基板を溶液と接触させるプロセスをしばしば行う。スライドボート法は、半導体の液相エピタキシャル法として広く使用されており、半導体の液相エピタキシーというと、通常スライドボート法を指す。
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