半導体用語集

テルル化カドミウム

英語表記:CdTe

 結晶構造:閃亜鉛鉱構造。格子定数:0.64818nm。バンド構造:直接遷移型。エネルギーギャップ:1.606eV(2K),1.49(1.52)eV(RT)。スピン軌道分裂エネルギー:0.91eV。有効質量:伝導帯mc*/m₀=0.096,重正孔帯mhh*/m₀=0.62(0.72),軽正孔帯mlh*/m₀=0.092(0.12)。ルッティンジャパラメータ:γ₁=5.29,γ₂=1.89,γ₃=2.46。比誘電率:ε(0)=10.2,ε∞=7.1(7.21)。励起子束縛エネルギー:8.6(11.7)meV。フォノンエネルギー:LO=21.3meV,TO=17.4meV。変形ポテンシャル:a=-4.52eV(ac=-3.96eV,av=0.55eV,b=-1.10eV。弾性定数(×10¹¹dyne/cm²):c₁₁=5.351,c₁₂=3.681,c₄₄=1.994。熱伝導率:0.075W/cm・K。熱膨張係数:4.5×10⁻⁶/K(RT)。融点:1,092℃。
 Ⅱ-Ⅵ族化合物半導体の中で唯一p,nともに伝導度制御が容易な半導体である。重い元素からなる半導体であるCdTeは,医療用X線,γ線検出器として実用化されている。またCdTeはHgCdTe赤外光検出器作製用の基板としても使われている。こうした光検出器のCdTe基板上への二次元アレー集積化も進められている。さらにこの赤外線検出器アレーをシリコンCMOS集積回路に混成集積し,高度の画像処理を目指す研究も進められている。一方,CdMnTeはMn²⁺イオンの3d電子により磁性を示す半磁性半導体として知られ,閃亜鉛鉱構造のへテロ構造も作製可能である。


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