半導体用語集
デジタル BS、CS
英語表記:digital BS, CS
衛星放送用に供するトランスポンダを搭載した衛星を放送衛星、通信用に供するものを通信衛星と称し、それぞれBS、CSと略する。
これらには、基本的に、地球の基地局から送られてくる衛星用電波を増幅する、周波数を変えるという二つの機能がある。以上の機構を通過した電波が再び地上に送られる。
現在、日本の多数の衛星の動力源は太陽電池と燃料であり、前者は電子機器の駆動用に、後者は姿勢制御用に使われている。
今日では放送と通信を分ける境界はそれほど明確ではなく、海外では両方を含んで通信と規定している国もあるが、機構上の大きな違いは、その電波出力にある。BSは100W程度の出力を持ち、CSは20~60W程度のものが多い。いずれの衛星も、ITUの取り決めで赤道上には方位4度の間隔で並んで、赤道上の36,000km上空の静止軌道の上をわずかな摂動を持って周回している。
(1)BS放送
BS放送とは衛星放送の中でも、放送衛星(BS: Broadcasting Satelite)を使った放送。放送衛星はテレビの難視聴解消を主目的として打ち上げられた。通信衛星(CS)と違って、BSは衛星の位置に取り決めがあり、日本には8チャネルが割り当てられている。
1997年に打ち上げられたBS-4先発機は4本のトランスポンダ(中継器)を搭載し、NHKの2チャネル、WOWOWとハイビジョン実用化試験放送の各1チャネルに利用している。寿命は2007年まで。2000年に打ち上げ予定のBS-4後発機も4本のトランスポンダを搭載し、すべてデジタルBS放送に使用される。
デジタルBS放送は2000年夏のシドニーオリンピックに時期を合わせて放送を開始する予定。チャネルはHD(高精細)TV7チャネル、SD(標準精細)TV1チャネルが予定されている。放送事業者はBS朝日(テレビ朝日系)、日本衛星放送(WOWOW)、BS日本(日本テレビ系)、BSジャパン(テレビ東京系)、BSフジ(フジテレビ系)、ジャパン・デジタル・コミュニケーションズ(TBS系)、NHKがHDTV放送を行い、スター・チャネルがSDTV放送を行う。
(2)CS放送
CS放送とは通信衛星(Communication Satellite)を使った放送。放送衛星(BS)と違って周波数は国際的に取り決めされ、衛星の軌道位置もいくつも取れるのが特徴。もともとが通信衛星のため、国際的な対応も可能で、国内から海外に発信することもできる点でBSより自由度が高いといえる。また、BSに比べて出力が小さいので、パラボラアンテナの口径が大きくないと受信できなかったが、最近では小型化し、どこの家庭にも設置できるようになった。
デジタルCS放送はPerfecTV!がJCSAT-3を利用して1996年10月から100チャネルの放送を開始した。PerfecTV!は1998年5月にはJCSAT-4を利用して放送開始予定であったJSkyBと合併してSkyPerfecTV!となり、170チャネルの放送を開始した。一方でスーパーバードCを利用してDirecTV-Jが1997年12月に100チャネルで放送を開始した。
関連製品
「デジタル BS、CS」に関連する製品が存在しません。キーワード検索
フリーワードやカテゴリーを指定して検索できます
関連用語
関連特集
「デジタル BS、CS」に関連する用語が存在しません。
「デジタル BS、CS」に関連する特集が存在しません。
会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。




