半導体用語集
トラクション(電鉄)
英語表記:traction
近頃の省エネの流れでモータの駆動方式はインバータ駆動が主流となっている。それには駆動用パワー素子としてGTO(Gate Turn-Off thyristor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が利用されているが、将来的にはIGBTの高耐圧、大電力化によりIEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)など新素子の採用も検討されている。インバータやコンバータの制御方式は、VVVF(Variable Voltage Variable Frequency ; 可変電圧・可変周波数)制御方式が使われ、新幹線や新型在来線車両に採用されている。
VVVFインバータ駆動の構成は、交流を直流に変換するコンバータや直流を交流に変換するインバータにGTOやIGBTを使い、それを制御する制御回路にマイクロプロセッサやDSPが利用され、PWM制御で交流誘導モータを駆動している。
現在、世界の高速鉄道ではパワー素子としてGTOが主に応用されているが、GTOは動作周波数に限界(≦1kHz)があり、運転騒音(トランス、モータの電磁音)が大きいことやスナバ回路(on・off時での素子破壊防止回路)での損失が大きいため、今後は高耐圧IGBTを採用する方向にある。
IGBTは高速スイッチング特性が優れ、PWM制御のキャリア周波数を高くすることが可能で、耳障りな運転騒音を減らせることや、スナバ回路のコンデンサ容量を小さくできることによる小型・軽量、低損失化が図れる。
IGBTのさらなる高耐圧化、高速スイッチイング特性の改良により、構成部品削減や省エネ、低騒音化が期待できる。
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