半導体用語集
ネットワークコンピューティング
英語表記:network computing
ネットワークコンピューティング(以下、NCingと略す)はクライアントサーバによる分散処理をさらに発展させたもので、使う人の手元にあるクライアント機器(一般には端末)には固定的にデータやプログラムを溜めずに、必要に応じてネットワークを通してサーバなどからデータやプログラムなどを動的にロードして処理を行うコンピューティングモデルで、WWW(World Wide Web)・ブラウザなどのインターネットやJavaなどが中核の技術として使用される。
コンピュータシステムは汎用機による集中処理(第一世代)から始まり、ミニコン/オフコンによる分散処理(第二世代)、そしてPC/WSを中心としたクライアントサーバモデルによる分散処理(第三世代)へと進展をみせてきた。しかし、これまでの分散処理はシステム運用管理も分散してしまい、システム全体の運用管理コスト(TCO: Total Cost of Ownership)の増大を招いている(特にクライアント機器のインストールやバージョンアップが代表的)。このTCO削減の期待とインターネットの爆発的な普及により、ネットワーク時代の第四世代のコンピュータシステムとしてNCingが登場した。
ネットワークコンピュータ(NC)はNCingシステムで使われる代表的な端末で、NCにはファイルという概念がなく、ネットワークから必要に応じてデータやプログラムをロードして実行するもので、パーソナルコンピュータ(PC)に比べると価格も安く、運用管理が易しいという特徴を持つ。ただし、NCはPCに取って代わるものではなく、PCもNCingの端末としても利用可能で、高度な知的処理が必要な時はPC、定型処理などの単純処理はNCというように、使う人の能力や用途によって使い分けを行うことが多い。東芝は当初からPCとNCの共存を謳ってきた。
NCingはインターネット関連の技術やネットワーク指向でプラットフォームフリーなJava技術をベースとしているので、今までにくらべると最もオープンなコンピュータシステムといえる。さらにネットワーク環境の急速な進展、特に無線環境の普及により、今後の情報システムのトレンドはモバイルコンピューティングに移っていくが、オープンなシステム環境などの特徴からNCingはそのシステムインフラとしても期待が大きい。また、端末サイドに手がかからないことやJavaなどによりサービス機能を動的に送れることなどから、今後のサービス提供システムのプラットフォームや組み込みシステム分野などへの発展も期待できる。
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