半導体用語集

ビデオCD

英語表記:Video CD

 ビデオCDは、1,980枚の静止画、もしくは最大74分の動画と音声を再生可能なCDディスクシステムである。このシステムは音楽CDやCD­-ROMの規格をベースに、これの発展型として提案され改良されてきた。
このシステムの大きな特徴は、国際標準となっている動画像信号帯域圧縮方式である "MPEG-1" を利用して動画および音声を圧縮し(もともと、 ”MPEG規格"自体がCDに同じような記録時間の動画を入れることを目標に規格検討を開始した経緯がある)、CDと同じ媒体に納めたことである。
このビデオCDの規格は進化しているが、現状の “Ver2.0" での主な仕様は以下のとおり。
①動画:MPEG-1準拠
・NTSC対応  352×240(画素数)、29.97Hz(フレーム数)
・PAL対応   352×288(画素数)、25Hz(フレーム数)
・フィルム対応 352×240(画素数)、23.976 Hz(フレーム数)
②音声:MPEG-1 レイヤⅡ(2 ch)、サンプリング周波数 44.1KHz
③静止画:352×240(標準解像度時の画素数)、704×480(高解像度時の画素数) 、
このビデオCDは当初 “Ver1.1" の規格が制定されたが、さらに機能を追加し、“Ver2.0"の規格が制定された。この“Ver2.0"で追加されたのは、プレイバックコントロール機能と呼ばれる簡単なインタラクティブ機能と、高解像度の静止画モードである。このプレイバックコントロール機能は、ユーザーが “数字” と “Next" 、"Prev"、"Return"、"Default Selection” の四つのファンクションキーを使って、メニュー画面の中から再生したい内容を選択し、画面を切り換える機能のことである。
もともとビデオCDの規格自体が CD-ROM の規格の流れをくんでいるため、パソコン上の CD- ROM と MPEG-1 のデコードポードやデコードソフトを組み合わすことで、ビデオCDを再生することも可能である。実際、このような装置の組み合わせで、パソコンのディスプレイ上に画を出して楽しんでいる人も多い。
また、ビデオCDプレーヤは,中国国内での普及が世界の中でも抜きんでている点も特筆すべき点である。さらに中国では、現状のビデオCD規格に対し上位規格ともいうべきシステムの制定を独自に進めており、“超級 VCD" の名前がつけられている。
なお、ビデオCDの規格に関しては、CDの規格書のファミリーである “ホワイトブック” で定義されている。

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