半導体用語集

ファブレスカンパニー

英語表記:fabless company

 自社で設計した半導体を自社ブランドで販売している半導体メーカーであるにも関わらず、自社でファブ工程(ウェハファブリケーションプロセス)を持たない会社のこと。ファブ工程は台湾のファンドリメーカーなど、他の半導体メーカーに外注委託をしてまかなう。ファブ工程への膨大な設備投資をすることなく、アイデアと設計能力を武器に、ビジネスを行うシリコンバレー型ベンチャーの典型的形態である。「ファブレスカンパニー」は、最近盛んなベンチャービジネスで生まれた概念である。ハイテク型・知識集約型のベンチャービジネスは、アイデアは持っているが、製造ノウハウや資金面で工場を持つ余裕がないことが多い。また、PCやゲームマシンのように、技術革新が激しく、かつ商品のライフサイクルが短い場合、企業内部に製造設備を抱え込むことのリスクも避けられる。そのため企画、技術開発などの上流過程に集約することで、高い収益を上げるというビジネスモデルを作りあげている。例としては、サン・マイクロシステムズは従来から自社設計のMPUをテキサス・インスツルメンツなどに製造委託している。同じくDECもAlphaというMPUの製造プロセスをインテルに委託している。日本では、キーエンスがファブレスメーカーとして知られている。また、NECの香港の現地法人であるNECテクノロジーズ香港(NTH)は、完全に工場を持たないファブレスの経営を行っており、具体的には製品の規格・設計、生産計画の策定を行った後、こうした計画に基づき中国、香港の委託生産工場に次々に指示を出すことにより、部品加工から最終組み立てまでを行う形態を採っている。

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