半導体用語集
先行者利益
英語表記:leader maker profit
過去、半導体工場の建設開始から生産ラインの立ち上げには、12ヶ月の期間が必要とされてきた。また、半導体ラインを新設する以前の製造プロセスを検討する作業時間も含めると、さらに6ヶ月程度の時間を要してきた。汎用品的色彩が強いDRAMにおいては、競合メーカーに先んじて、量産を立ち上げることで、先行者利益の確保が可能とされてきた。1980年代後半の1M DRAMにおける東芝が、その典型的事例としてあげられよう。
しかし1990年代に入り、量産品先行者利益の確保は困難になってきている。最近、半導体製造ラインの立ち上げに要する時間は、製造装置の進化、半導体メーカーにおけるノウハウの蓄積が奏功して、短縮傾向を示しており、リードを維持できる期間が短くなっている。また、微細化の進展の加速化により、タイミングを間違えると、先に量産を立ち上げたメリットがほとんどないケースも出現している。
1997年後半、米国マイクロン・テクノロジ一社が16M DRAMにおいて、先行メーカーに対して量産シフトが遅れていたにも関わらず、チップサイズに勝る製品を投入したことで、競合メーカーが赤字に苦しむ中、唯一黒字を確保したことは記憶に新しい。
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