半導体用語集
半導体光増幅器
英語表記:Semiconductor Optical Amplifier
電流注入によって化合物半導体活性層に励起された電子および正孔の誘導放出再結合により入力された光信号を増幅する素子。基本的に半導体レーザと同じ構造を取る。素子自体が発振しきい値以下にバイアスされ、この時の光信号を増幅する進行波型増幅器や共振型増幅器、そして発振状態の半導体レーザの発振モードに、外部から光信号を入力して用いる注入同期型があり、光通信における信号の増幅や光信号のon・offを制御する光スイッチなどへ応用されている。これらの中で、進行波型増幅器は利得帯域が広く(一般には数10nm)、かつ高い光学的利得が容易にえられることから、最も多くの研究機関で開発されている。また、一部メーカーでは製品として市販されている。進行波型増幅器では広帯域、高利得特性をえるために、光の入出射端面の反射率を抑制することが重要であり、そのために端面部分に反射抑制のためのコーティングを施したり、さらには窓構造や斜め端面構造などをコーティングと併用することが多い。これまでに実用化されている光ファイバ型の増幅器とくらべると、半導体光増幅器は利得飽和による光波形劣化が大きいなどの理由で、実用化レベルでの普及は光ファイバ型にくらべ遅れている。しかし、消費電力が小さい、小型であるなどの利点から、近年、光交換機などに用いられる光ゲー卜素子としての応用や、光の非線形定数が大きいことから、各種の光機能素子(波長変換素子など)への応用が期待されている。
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