半導体用語集

家庭用太陽電池

英語表記:home solar system

 原子力発電所建設に対する住民からの反対運動や炭酸ガス排出による地球温暖化への対策、オゾン層破壊など環境対策、さらには現状のエネルギー消費が継続すれば21世紀の始めに予測される化石燃料の枯渇などへの対策として、太陽光をエネルギー源とするソーラシステムが脚光を浴びている。
 また、エネルギー消費量に関しては、各種規制や省エネ努力によって生産金額の伸長に比較して大きく鈍化させた産業用と比較し、生活レベルの向上により急速な伸長をみせている家庭用を減少させることが、先進諸国および急速な経済成長をみせる開発途上国において大きな問題となっている。
 電力エネルギー消費に関しては、省エネ対策による絶対量の減少だけではなく揚水発電、夜間電力消費拡大策などによる昼夜、時間帯電力需要の平準化なども実行されているが、さらに日本におけるECHONET(Energy Conservation and Homecare Network)など、ネットワークによって各家庭におけるピーク電力制限策などの実行も検討段階に入っている。
 各家庭にそれぞれソーラ(太陽電池)、風力、小型水力など発電設備を設け、必要に応じて消費および電力線への供給を図るシステムもすでに実現段階に入っており、その代表といえるのが日本におけるソーラバッテリ(太陽電池)による分散型発電・供給システムである。日本では政府補助金による拡大策も図られている。
 一般住宅の場合、通常3kWクラスの電力容量を持ち、屋根に置かれた太陽電池セルから直流電源を取り出し、IGBTあるいはパワーMOSFETによるインバータで商用周波数の交流電源を作り出すシステムを持つ。
 太陽電池セルの発電効率向上(アモルファスSi薄膜セルから多結晶Si薄膜セルさらには新材料セルの利用)と価格ダウン、直流電力を一般商用周波数の交流電源に変換するインバータ部性能向上と価格ダウン、蓄電器の性能向上(鉛畜電池からニッケル水素電池、リチウムイオン電池など)と価格ダウンなどシステムの小型・軽量化と価格問題を主に解決すべき技術的課題は多くあるが、技術的なブレークスルーは必要ないとされており、近い将来先進諸国を中心に普及することが予想されている。

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