半導体用語集
表面波共鳴現象
英語表記:surface wave resonance phenomenon
表面近傍の電子のポテンシャルは、表面再外層の外で数Åの間に物質内部のそれから真空準位へと変化する。これをポテンシャルステップと呼ぶ。再外層のイオン殻の並ぶ面とポテンシャルステップの間隔が電子波の表面に垂直な方向の波長の半整数倍となる時、この間の領域で大きな振幅を持つ定在波が生じる。これを表面波共鳴現象と呼ぶ。この効果が強く現れる時、表面の構造および電子構造および電子構造を強く反映することが期待される。この表明現象が顕著に生じるためには最外イオン殻層とポテンシャルステップの反射光率が高いことが必要である。最外イオン殻層での反射は電子のエネルギーが表面準位のそれと一致する時、全反射となる。一方、ポテンシャルステップによる反射は、電子のエネルギーが低いほど強く、特に真空順位以下では全反射となる。この条件は真空より電子を入射した場合、満たされないように思われるが、斜め入射の場合、表面垂直方向の運動エネルギーが下がるので、この条件を満たすことができる。また、結晶の二次元的な周期性により、電子波は回折を受け、表面平行方向の運動量をえるので、これによっても斜め入射の状況に達することができる。このことは、電子波光学の見地からは、ポテンシャルステップが屈折率の高い媒質から低い媒質への境界の役割を果たし、回折は境界の外側へ向かう、臨界角を超える波を作り出すものと見ることができる。このため、低速電子線回折、反射高速電子線回折においても、表面波共鳴現象を伴った現象を見ることができる。
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