半導体用語集
診断機器
英語表記:diagnostic equipment
X線の応用から始まった医用画像診断機器は、超音波や磁気共鳴現象を使った診断方法などが開発され、多岐にわたってわれわれの身の回りで応用されている。
多様な医用画像診断機器の中で、特にX線装置、CT(Computed Tomography)、超音波装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)について説明する。
(1)X線装置(X-ray equipment)
現在フィルムに撮影法が一般的であるが、フィルムを使用しない高画質なデジタル画像システムに変わりつつある。当初は、電子管や半導体を使った CCDカメラによる撮像方式であったが、解像度がフィルム式より悪く改善を要した。そこで将来は、アモルファス半導体と薄膜半導体スイッチの組み合わせにより、高解像度・高画質な装置の実用化が期待されている。
X線発生装置は、インバータにIGBTを使い高い周波数(≧10kHz)で交流化し、高周波トランスで昇圧(約100kV)した後、高耐圧整流素子で直流に戻しX線管を駆動している。
(2)CT(Computed Tomography)
X線CT装置は、X線発生装置と撮像管を回転させながら検体の三次元画像を取得する装置である。画像処理には高位マイコン(64ビット(RISC)プロセッサクラス)を使用し、三次元の画像を映し出す。
(3)超音波診断装置(Ultrasonic Diagnostic Equipment)
人体組織の音響特性の違いを利用して画像化する装置である。構造は超音波発生、受信装置には圧電素子を使用し、組織から戻ってくる超音波の反射量、時間をマイクロプロセッサで処理し画像に現わす。圧電素子の駆動には高耐圧IPDなどドライバ用半導体が、マイコンとしては16ビットクラス以上の高位マイコンが利用されている。
(4)MRI(Magnetic Resonance Imaging)
人体の大部分を構成する水分(プロトン)の核磁気共鳴現象が組織によって異なることを利用して画像化する装置である。特に頭部や脊椎検査などの骨組織に守られた臓器の検査に有効であり、強力な静磁場にパルス状の微弱な電磁波(励起パルス)を加え、核磁気共嗚を起こさせ、吸収したエネルギーを電磁波として放出する現象を検出コイルで測定する。その信号を緩和時間と周波数から二次元フーリエ変換し画像化する。超高速での画像処理が必要であり、高位プロセッサ(64ビットRISCあるいはDSP)を複数個利用して処理し、人体組織構造を濃淡として映し出す機能を持っている。
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