半導体用語集

超高圧直流送電

英語表記:DC high voltage transmission

 発電所から変電所そして家庭へと電力は通常交流にて送られている。交流送電の場合、長距離の送電における送電線と大地間容量などによる損失や、系統安定度(送電系統内において何らかの異常があった場合、系統内に同期機の同期が外れるなどの不安定動作が起こるが、それらがないこと)対策から、特に300kmから400kmを超える長距離送電や超大電力送電における系統安定度対策から、数10万Vを超える超高圧の直流によって送電するのが超高圧直流送電方式である。日本では北海道と本州の電力連係用として立ち上げられ、現在世界各地、特に長距離送電が必要な地域を中心に普及している。
 交流を高圧直流に変換するのに必要な高耐圧電力変換回路には、サイリスタバルブ(サイリスタを多数直列接続したアームをブリッジ回路化したもの)が利用される。これにはサイリスタのみでなく、直列接続したサイリスタを同時にオンするための点弧回路や過電圧、ノイズ防止、回路保護のためのスナバ回路も含まれでいる。
 スイッチング素子として、当初は水銀整流器が利用されていたが、その後サイリスタに置き換わり、現在は光卜リガサイリスタが利用されている。さらに将来的には、GTOあるいはその他の高耐圧自己消弧型半導体デバイスに変わることが予想される。

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