半導体用語集

選択W-CVD機構

英語表記:mechanism Of selective W-CVD

選択W-CVDは、Si、W、Alなどの導電膜上にのみにCVD法でW膜を堆積する手法である。その機構は、WF6の還元反応でW膜形成を行う際、特定の条件下ではその還元反応速度が強い下地依存性を示すことを利用したものである。W膜の形成には、通常WF6のシラン還元または水素還元反応が使用されるが、反応の初期には下地材料そのものによる還元を通した膜形成が生じると考えられており、これが下地による選択性の違いをもたらすと考えられる。すなわち、導電膜上では下地からの電子供与が生じるため、表面に吸着したWF6の還元による膜形成が起こるのに対し、絶縁膜は還元作用が小さいため膜形成が生じない。初期のW膜が形成された導電膜表面では、シラン還元または水素還元による膜成長が継続していくと考えられている。
この機構が、選択W-CVDの基本原理と考えられているが、表面状態によってはSi02膜上にもW粒が成長する場合がある。これは、”選択性の破れ”と呼ばれており、半導体製造プロセスへ応用する場合の大きな課題となっている。


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