半導体用語集

量子ドット素子

英語表記:

量子ドット(Quantum Dot)とは、10nmサイズ以下の半導体微結晶であり、100個程度の原子から構成された系の事。量子ドット中に電子・正孔や励起子が閉じこめられると、それらのエネルギー状態は離散的となりサイズに依存したエネルギーシフト(量子サイズ効果)現象が見られる。これはあたかも分子のエネルギー準位のように見えることから人工分子と呼ばれることもある。電子のドブロイ波長に比べ充分大きいサイズの半導体結晶をバルク結晶と呼び通常のバンド理論の特性が出る、これを薄膜化したのが量子井戸で電子の波としての特徴が出始める。さらに線状に細くしたのが量子細線(ワイヤ)でさらに量子効果が高まる。そして粒状態にしたのが量子ドットであり、量子効果は最大となる。応用としては、半導体レーザー、LED、ナノFET、太陽電池などがあり、特性の高性能化が期待される。


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