半導体用語集

電力付加効率

英語表記:power-added efficiency

 電力増幅器において、外部から与えられた直流電力のうち、実際に電力の増幅に寄与した割合。移動体通信端末などに用いられる電力増幅器では、消費電力が小さいことが重要であるため、高い電力負荷効率が求められる。入力電力をPin、出力電力をPout、外部から与えられた直流電力をPdcとすると、電力負荷効率ηaddは式(1)で表わされる。

また、電力増幅器の効率としては、他にドレイン効率ηdがあり、式(2)で定義される。

この二つの効率は、電力利得が十分に大きければ(すなわち Pout ≫ Pin )同じ値となる。トランジスタの電力付加効率は、負荷インピーダンスの値により大きく変化し、一般に効率が最大となる負荷インピーダンスは、電力利得が最大になるインピーダンスとは異なる。あるトランジスタからえられる最大の電力付加効率と、その時の負荷インピーダンスを求めるには、通常、ロードプル測定が用いられる。ロードプル測定はトランジスタの出力端子に電気的または機械的チューナを接続し、チューナのインピーダンスを変化させて効率や出力、利得を実測し、それらの値が最大になる負荷インピーダンスを求める測定法である。なお、出力側から入力側へのフィードバックが無視できない場合は、入力側のインピーダンスもチューニングを行うソースプル法も並行して用いる必要がある。

関連製品

「電力付加効率」に関連する製品が存在しません。

関連用語

関連特集

「電力付加効率」に関連する用語が存在しません。




「電力付加効率」に関連する特集が存在しません。




会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。