半導体用語集

電流セル型D/A変換器

英語表記:current cell D/A converter

 分解能をNとした時,等しい電流値の電流源を2ⁿ-1個用意し,入力データに相当する数だけ電流をたし合わせることでアナログ値を表現する方式。負荷に抵抗を接続して電圧に変換する。10MHz以上の高速D/A変換器に用いられる。
 高速変換器を目的にしているので,電流の加算は差動スイッチを用いた図1のような回路となる。図1は2ビットの例で,同じ寸法の回路の繰り返しとなるので,集積化に向いている。また,集める数が大きくなるので,抵抗ストリング型と同様なばらつき統計の性質が期待できる。それでも5ビットを超えると回路規模が大きくなりすぎるので,下位ビットは2進重みづけされた電流源を用いて分解能を高める。 2進重みづけはチャネル幅を半分にする方法とチャネル長を2倍にする方法がある。チャネル幅を半分にする時には上位ビットは複数のトランジスタで構成するとともに, トランジスタに流れる電流の向きがすべてのセルで同じになるようにレイアウトする必要がある。この図1の左の部分は電圧/電流変換器である。
この方式は電流スイッチの寸法が同じであるため,スイッチのタイミングを揃えやすい。そのため,グリッチエネルギーを小さくすることができる。


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