半導体用語集

Ru、Ru0 2

英語表記:ruthenium, ruthenium dioxide

ルテニウム(Ru)は原子番号: 44、原子量: 101.07、格子定数: 3.8031、抵抗率: 7.6 (μΩ/cm)の貴金属。最密六方格子を取る。常圧では700℃程度で酸化されRu02となる。Ru02はルチル構造(正方晶)を取り抵抗率 35 (μΩ/cm)の導電性酸化物である。Ru02は比較的高温で安定であり拡散バリア性も優れていてLSIの配線におけるバリア材としても検討されたことがある。このRuやRu02を Ptに代わる電極材料として高誘電率 材料や強誘電体のキャパシタに用いる試みがなされている。その理由としては、まずRu02は導電性酸化物で拡散バリア効果も優れているため強誘電体キャパシタの電極材料として用いると、強誘電体薄膜の元素欠損を防ぎ特性を向上させることができる。また、Ptなどの貴金属は反応性が低いため反応性ドライエッチングが難しい。それに対してRuやRu02は通常のドライエッチングプロセスで容易に加工することができるため高集積に有利である。問題点としてはRuやRu02などの電極と強誘電体が高温で反応を起こしPb2Ru207-xなどの導電物を生成してしまう。このような生成物はキャパシタのリーク電流を増大させてしまう。また、 Ruは酸化物としてRu04 を持ち、RuやRu02を高温処理するとRu04が同じに生成する。Ru04は揮発性であり毒性も強い。


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