半導体用語集

SOS

英語表記:Silicon On Sapphire

 サファイヤ基板上に薄膜Si層を形成した構造を指す。サファイヤ基板上にSiH₄の熱CVD法で0.5~1.0μmのSi層を形成したSOS基板が1980年頃に実用化された。
 サファイヤの結晶構造は六方晶系、Siはダイヤモンド構造のため(100)Si層はサファイヤの(-1012)面上に、(111)Si層は(0001)面上に成長させる。サファイヤ基板と薄膜Si 層では格子定数の差が大きく、成長界面に1×10⁸~1×10⁹ cm⁻² の転位が導入される。熱CVD法でサファイヤ基板上にSi層を気層成長させる場合、核形成後、コアレッセンスにより核の食い合いが起き、残った核が成長して合体し連続膜になる。気層成長は通常常圧で行われる。減圧で成長すると吸着原子の表面移動が容易になり結晶性が改善されるが、転位密度の低減には限界がある。また、減圧成長では成長初期に形成される核密度が減少するため、連続膜になるまでに一つ一つの核が大きくなり表面アスペリティが劣化する。
 熱CVD工程ではSi層成長前のプリクリーニングにH₂雰囲気熱処理を行うが、熱処理温度が高い場合や時間が長すぎるとサファイヤ基板が水素により還元され、AlがSi層にオートドーピングされる。デバイス製造プロセスでも熱処理温度が高い場合はサファイヤ基板から薄膜Si層にAlが拡散する場合がある。また、Si基板より熱ストレスに弱く、昇温した拡散炉にSOS基板を入れる場合、挿入速度をSiより低減する必要がある。
 このような問題に加えSOS用のサファイヤ結晶はリボン結晶法などで製造され大口径化が困難であるため、SOSのデバイスへの適用範囲は限定されたものである。

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