半導体用語集

UVドライ酸化

英語表記:UV dry oxidation

活性な発生期の酸素ラジカルを酸化に利用するためには、オゾン酸化以外に以下の反応式に示すようにドライ酸素にUV (紫外線、波長:λを照射する方法がある。UVは石英管の外から照射するのでプラズマなどの方法にくらべクリーンな酸素ラジカルをえることができる。
   02 → O(3P)+O(3P)、λ<242.4nm
   02 → O(3P)+O(1D)、λ<175.0nm
    02 → O(3P)+O(1S)、λ<133.2nm
酸素ラジカルの酸化に与える効果はオゾン酸化の場合と同じであるが、UV照射によればSi表面における反応を促進できる。反応律速過程における酸化速度を上げることができるが、拡散律速過程においては効果はほとんど見られない。UVがSi表面にて電子を励起し酸化膜に注入し、界面における酸化反応を活性化するためである。UV光源としてエキシマレーザを用い、Si表面の温度を融点近くまで上げるときわめて大きな酸化速度がえられる。UVエネルギー密度が0.9J/ cm2の時、約10nm/分にもなる。この機構はSi表面の加熱に加え、レーザによって酸素分子が励起され、すでに生成された酸化膜を通してSi界面に酸化種の供給か促進されること、酸化膜に注入された酸化種が負にイオン化されることなどが原因と考えられる。
この他、UV酸化雰囲気にフッ酸蒸気を混合させるとSiのスティン膜ができる。スティン膜は多結晶状態の不対電子の多い低密度のSi膜であり、 これは酸化されやすく低温での酸化膜形成を容易にする。


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