半導体用語集

アドレスサイズ

英語表記:address unit

可変成形ビームの寸法設定や、ウェハ上でのビーム位置設定の最小単位をアドレスユニットという。 たとえばビーム寸法の設定では、ウェハ面上での最大ビームサイズを5μm とすると、11bitのDACアンプを用いると、アドレスサイズは2.5nmである。 ビーム位置設定では、ウェハ上主偏向で描画ができる領域の大きさのことを描画領域という。描画装置の主偏向量は大であるはど、ステージの折り返し数が減るため、ステージの折り返しに伴う無駄時間が減少され、生産性が向上する。また、偏向領域がチップの寸法より大きい場合は、チップ内に描画領域のつなぎ部分がなくなり、精度が向上する。描画領域の大きさは偏向した時に発生するビームのポケで決定される。偏向によるビームのポケは、偏向色収差、非点収差、像面湾曲収差、コマ収差、像歪収差がある。像歪収差以外の収差はビームのポケとなり解像性に影響を与える。ただし、偏向位置に依存した、像面湾曲収差と非点収差は、あらかじめ偏向位置による収差量を求めることにより、動的に補正することができる。偏向色収差とコマ収差が小さくなるように対物レンズを含めた偏向系の最適な設計が行われる。偏向収差を減少を目的として、電磁気的なレンズの光学軸を偏向に同期して移動させ、偏向された電子ピームが等価的にレンズの光軸を通過するようにフィールドを変化させるという概念に基づいて設計された、Variable Axis Lens(VAL)、Moving Objective Lens (MOL)があり、VALを発展した物にVariable Axis Immersion Lens (VAIL)がある。VAILを用いることにより、5mmの描画領域で80 nm のパターン形成が可能であることが示されている。


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