半導体用語集
ウェハコンピュータ
英語表記:wafer computer
ウェハスケールIC。欠陥はウェハの面積の増大に伴って、指数関数的に増大する。そこでチップを量産するときに、同じチップをより小さくウェハ上に形成し、ダイシングすることが効果的であるが、最近では、チップ中の欠陥を補修する方法や、予備の回路を準備することでウェハを一つの集積回路として使うWSI(ウェハスケールIC)の研究も行われている。マルチメディア化が進む現在では、チップの処理する情報がより多様化してきており、一つのシリコン基板上に複雑化する処理部分をまとめて形成し、システム化を図るものである。一つのウェハ上にコンピュータの個別機能(メモリシステム、CPU、DSP、フラッシュメモリなどによる大容量情報記憶装置)を持つすべてのチップを作り込んでしまう。つまりパソコンの基本的なハードをすべて盛り込んだウェハといえ、パソコンの究極的な姿である。
LSIの進歩は目覚しく、現代文明はシリコンによって支えられているといっても過言ではない。現代文明の利器をコントロールするLSIは、まさに人間でいうと脳であり、その性能を表わすのにファンクション・スループット・レート(FTR)という単位が用いられる。FTRは、トランジスタのスピードとその集積度の積で与えられ、一般的なトランジスタはスピードが遅いが、シリコン上では集積度が格段に上昇するため、FTRの値は大きくなる。つまり、シリコンは単純な素材ではあるものの、シリコン上に形成される配線パターンは、現在のデバイスとでは比較にならないほど複雑になり、三次元回路素子などの実用化なども待たなければならないが、超高集積化できるという利点からFTRの上昇を容易に実現できる可能性があり、ウェハコンピュータの実現も夢ではない。
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