半導体用語集

エアバッグ

英語表記:air bag system

 エアバッグは、ステアリングホイールの中央部、インスツルメントパネル、また最近では、前後部のドア側面(サイド)にも装備され、衝突時に乗員と車体の間にバッグを、爆発により膨らませ乗員を保護することを目的とするものである。エアバッグが車両に装着され始めたのは、1989年にアメリカで法規制されてからであり、日本では前面衝突時の傷害値規制が1994年に、また側面衝突時のそれが1998年から始まり急速に普及しつつある。エアバッグは、衝突して数10ms後に衝突を検知し、爆発によりバッグを膨らませ、約50ms後には最大の大きさとなり、運転者を保護するものである。
 エアバッグシステムは、衝突時の自動車自身の減速加速度パターンなどから衝突を検知する「センシング装置」と、検知後にバッグを膨らませる「バッグモジュール」から構成される。動作原理としては、車両内部に置かれた加速度センサにより、衝突を感知し衝撃の度合に応じてエアバックを開くか否か判断する。その際にあらかじめ測定した衝突時の演算結果パターンを入力する、あるいはその他衝突時の減速パターンを判断する手法により衝突を判断し、衝突とみなした場合、コンマ何秒かの短時間パワーMOSFETをオンし点火、バッグを膨らませる。なお、衝突時にエアバッグの電源系統断線も考えられ、システムリダンダンシ確保のため大容量コンデンサあるいは二次電池、スーパーコンデンサによる電源系のバックアップや、衝突時速度パターン確認用の不揮発性メモリ内蔵などの機能も必要となっている。
 エアバックに使われる半導体としては、前述のように全体を制御するマイコン、エアバックを開かせるパワーMOSFETなどがある。

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