半導体用語集

エネルギー分散X線分光法

英語表記:energy dispersive X-ray spectroscopy

 半導体検知器を使ってX線のエネルギーを分解し,スペクトルとして測定する分析技術のことをいう。走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡に取りつけられ,電子プローブ微小分析法として用いられることが多い。
 X線検知器には純度の高いSi単結晶にLiを拡散した半導体を用いることが多い。検知器にX線が入射するとそのエネルギーに比例してSi原子がイオン化され電子が発生する。この電子は電圧パルスに変換され,マルチチャネル波高分析器で電気的にエネルギー選別され,各元素の特性X線スペクトルとして表示される。エネルギー分解能は150eV程度である。
 X線検出部,すなわちSi(Li)は常時液体窒素温度で冷却され真空中に保持されている。X線受光窓にはX線の吸収が少ないBe材が用いられている。しかし,¹¹Na以下の軽元素から発生した特性X線はBe窓で吸収されるために検出が困難である。そのため最近では,膜厚の薄い高分子材料などを用いた装置や,検出器の窓を開閉できる装置も開発され出している。


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