半導体用語集
オフセット長
英語表記:offset length
MOSトランジスタでゲート電極がソース、ドレインと重なりを持たないようなMOSトランジスタをオフセットゲートMOSトランジスタと呼んでいる。また、オフセットゲートMOSトランジスタのゲート電極とソース・ドレインの間のオフセット領域の長さをオフセット長と呼ぶ。高耐圧MOSトランジスタでは通常、ドレインのみをゲート端から離すオフセットゲート構造が用いられる。この構造で、ドレイン側のオフセット領域がドレイン近傍の電界を緩和し高耐圧化を可能とする。オフセット領域にドレインと同じ導電型の不純物を導入するとドレイン耐圧がさらに向上し、素子も安定に動作するようになることから、高耐圧 MOSトランジスタでもLDD構造と同じように低濃度と高濃度の二段の不純物濃度領域からドレインを構成しているものが多い。しかし、高耐圧MOSトランジスタでは低不純物濃度のドレインとなるオフセット領域がフォトマスクパターンにより決められるので、オフセット長がフォトマスクのマスク合わせ誤差で変化し、ドレイン耐圧がばらつきやすいなどの問縣があった。LDD構造ではオフセット長が短いこともあって、側壁スペーサ長で厳格にオフセット長を制御できるのでこのような問題は生じない。ただ、LDD構造では低不純物濃度のドレイン領域をオフセット領域ではなく LDD領域と呼ぶ場合が多い。むしろ、 LDD領域がゲート電極に対して重なりを持たないような場合にその重なりのない部分をオフセット領域と呼ぶ場合があるので注意する必要がある。LDD構造ではイオン注入角度がゲート電極に対して垂直でないような場合にこのようなオフセット領域が発生しやすい。このようなオフセット領域のオフセット長は非常に短いので、ドレイン側にこのようなオフセット領域が発生するとドレイン電界が急激に増加する場合があるので注意が必要である。
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