半導体用語集
オーバルディフェクト
英語表記:Oval Defect
分子線結晶成長(MBE)法でGaAs層をエピタキシャル成長する際、成長表面に生じやすい典型的な欠陥の種類の一つで、その形状が卵形にみえることからオーバルディフェクトという。Gaソースとして金属Gaを用いた時に、加熱した分子線セルから溶融したGa の液滴が基板結晶上へ突発的に飛来すること(スピッティング)が原因となって、局所的に異常成長を生じてオーバルディフェクトが発生すると考えられている。直径 1ųm程度の欠陥が10²~10³㎝⁻²程度の面密度で発生することがある。オーバルディフェクトは、基板結晶表面の汚染やもともと基板結晶に存在する転位などが原因となって生じる他の表面欠陥とは区別される。オーバルディフェクトの発生は、セルの温度分布の改善、長時間ベーキングによるセルの清浄化、溶融Gaに浮遊する酸化物の除去などによるスピッティングの抑制により低減できる。またGaソースとしてトリメチルガリウムなどの有機金属ガスを用いる化学ビームエピタキシー(CBE)法では、オーバルディフェクトの発生はみられない。オーバルディフェクトが半導体レーザの活性層や、FET のチャネル領域内に存在した時には、デバイス動作特性を著しく低下させる。
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