半導体用語集
ガスクロマトグラフィ質量分析法
英語表記:GC-MS: Gas Chromatography Mass Spectrometry
ガスクロマトグラフと質量分析を組み合わせた有機化合物分析法である。複数の化合物の混在の中からそれぞれの成分を分離するために,試料を運ぶ移動相と試料成分を保持する固定相を用いて,各成分の移動相と固定相に対する特性の差から,成分分離を行う方法をクロマトグラフィというが,移動相に気体を用いる場合をガスクロマトグラフィ(GC)という。移動相には水素・ヘリウム・窒素ガスなどが用いられ,試料(気体状態)はこれらのガスで固定相中を運ばれる。固定相は吸着剤あるいは難揮発性液体を担体に保持したもので,管に充填してある。各成分は固定相において吸着と分配に違いがあるので,固定相に同時に入った後,出てくる時は時間と量に差が出て分離される。他方,原子・分子種を同定するための方法に,あるいは質量そのものを精密測定するのに質量分析計がある。原子・分子のイオンはその質量によって電場・磁場の中での運動が時間的空間的に異なる。一定速度の質量の異なるイオンは一様磁場の中で半径の異なる円運動を行うし,一様電場の中では質量によって異なる速度で運動する。これらを組み合わすことにより各種の質量分析計(MS)がある。
GCの検出器にMSを用いたのがGC-MSである。固定相から時間的に分離されて出てくる各成分は,電子・光・不活性ガスイオンの照射,電場や熱,イオン-分子反応,など様々な方法でイオン化され,MSで成分が解明される。
試料が気体状であれば(ガス化できるならば)ほとんどすべての分析が可能であるが,特に有機化合物の分析には有力で広く用いられている。半導体製造過程における,洗浄,雰囲気,汚染,などの管理・計測にも利用されている。
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