半導体用語集

ショットキ効果

英語表記:Schottky effect

金属や半導体などの表面に強い電界をかけると仕事関数が小さくなり、熱電子が放出されやすくなる現象。電子を加速する場が存在すると、固体の外でのポテンシャルエネルギーが下がり、ポテンシャル障壁が変形されて、その結果仕事関数が小さくなる。表面からの熱電子放出において、電流密度は、ポルツマン分布をしている固体内電子が仕事関数より大きな運動エネルギーを持つ確率によって決定される。通常、常温では電子の熱エネルギーは、物質の仕事関数にくらべ2桁近く小さいために表面からの電子放出は非常に小さい。電界強度が強くなると、実効的な仕事関数が減少するために、 放出電流密度は電界強度に依存して増大する。表面からの放出熱電子流密度に関するリチャードソン-ド-シュマンの式は、
  Ip=IoT2exp

の形で与えられる(熱電子放出)。この式には、プレート・カソード間電位差が変数として入っていない。したがって飽和電流に達すれば(温度制限電流)、以後は一定値を保つはずであるが、実測結果は、前述の電位差の増加とともに電子流がゆるい勾配で増加していくことを示している。この現象はW. Schottkyによって理論的に研究されたのでその名前がつけられている (「電界放射」の項参照)。


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