半導体用語集

スイッチング特性

英語表記:switching characteristic

 トランジスタは,外部印加電圧条件により低抵抗状態の導通状態(on),高抵抗状態の遮断状態(off)の二つの状態を実現することができる。このようなon-off動作によリスイッチングが可能となる。
 npn型またはpnp型バイポーラトランジスタにおいて,ベース・エミッ夕間およびベース・コレクタ間に逆バイアスを印加した場合,コレクタ電流が流れず遮断状態(遮断領域)となる。逆にベース・エミッタ間およびベース・コレクタ間に順方向バイアスを印加すると,エミッタ・コレクタ間電圧に比例したコレクタ電流が流れる導通状態(飽和領域)となる。この飽和領域では,高濃度の少数キャリアがベースに蓄積されるためスイッチング時間が長くなる。導通状態として,ベース・エミッタ間に順方向バイアス,エミッタ・コレクタ間に逆バイアスを印加する活性領域を用いると,少数キャリアの蓄積が少なく,よりスイッチング時間が短くなる。
 MOSトランジスタにおいてもスイッチング特性が実現できる。MOSトランジスタでは,ソース・ドレイン電圧を印加した状態で,ゲート酸化膜下に反転チャネル層を形成しないような低い電圧をゲートに印加した場合,ドレイン電流が流れず遮浙状態(off) となる。チャネル層を形成するしきい値電圧以上の電圧をゲート電極に印加した場合,ドレイン電流が流れ導通状態(on)となる。このように,ゲート電圧によりドレイン電流を制御し,スイッチング特性を実現する。


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