半導体用語集
スプレー型(バッチ)
英語表記:spray type
スプレー型はディップ(浸積)型と違い、ウェハに対し薬液を吹きかけることによりウェハ表面上を処理する方法である。スプレー型は一般的に回転機構がついており、処理・乾燥させる時、同時に回転させることによる遠心力を利用している。スプレー型の処理槽は単槽かっ、ウェハを出し入れする口を完全に塞ぐ密閉型が一般的である。
スプレー型は他のディップ型と同じく、RCA洗浄、有機洗浄のどちらにも使用されるが、特に、有機薬液を使用する有機洗浄で多く使用されている。有機薬液で取り除く物質は主にポリマー(エッチングガスなどを多く含んだフォトレジストをアッシング(熱を加えて燃やす)した後の重合体) で、硬化している場合が多い。そのため、スプレーによる物理力を付加することで取れやすいといわれている。スプレーのメリットはディップ型にくらべ薬液、純水消費量が少なく、タンク容量も小さくできるため、装置の小型化が可能である。処理槽を密閉した状態で処理を行うため外気流入によるウェハ汚染を回避できる。デメリットは、チャンバ(処理槽の外枠)で跳ね返った薬液がウェハに再付着し、ウェハを汚染してしまう。処理槽を回転させるため、パーティクルが発生しやすいなどの問題がある。
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